労働時間・休暇・休日

年次有給休暇の時期の特定

社員から4月に3日間連続の有給休暇を申請されたのですが、4月は1年で最も繁忙期であり、また、この社員は繁忙期に必要不可欠な人材です。
そこで、別の時期に有給休暇をとってもらうようにしたいのですが、可能でしょうか。

使用者は、年次有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければなりません(労働者の時季指定権)。
もっとも、労働者の時季指定に対し、使用者は、労働者の請求した時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合には、他の時季にこれを与えることができます(使用者の時季変更権。代わりに有給休暇を与える時季を使用者が指定する必要はなく、有給休暇を承認しない旨労働者に告げることで足ります)。

詳しい解説

労働者の指定した時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げるか否かは、業務遂行のための必要人員を欠くなど業務上の支障が生じることのほか、人員配置の適切さや代替要員確保の努力など労働者が指定した時季に年休がとれるよう使用者が状況に応じた配慮を尽くしているかどうか等を踏まえながら判断されます。
使用者としては、代替要員の確保などの点で相当の配慮をしても、必要人員の確保が困難で業務上の支障が生じるような場合に、時季変更権を行使できることになります。

なお、有給休暇の時季を変更してもらう場合には、指定された休暇日の直前になってからではなく、事業の正常な運営を妨げられるという事態が予測可能になってから合理的期間内に変更を求めなければならないとされていますので、変更を求めるタイミングにも注意が必要です。